食とカラダの基礎知識

なぜ野菜は1日350g食べると良いの?

最近、健康志向が高まり健康的な食事を気に掛ける人が増えてきています。そこで、よく耳にする・見かけるのは「野菜を食べましょう」という言葉です。もっと言えば、「野菜は1日に350g食べましょう」という言葉ではないでしょうか?
日頃の情報番組や青汁などの通販番組等で、野菜についての情報はよく取り上げられているため、皆さんは自然に“野菜=健康”のイメージがあると思います。
では、なぜ350gが良いとされているのでしょうか?
それは、国が実施している国民健康栄養調査による根拠があるのです。

まず、野菜を食べることで主にビタミンやミネラル・食物繊維を摂取することができます。その中でも特に抗酸化ビタミンのビタミンCやビタミンE、カリウムやカルシウム、そして食物繊維などの摂取は現代注目されている生活習慣病、さらには循環器疾患やがんの予防に効果的に働くといわれています。
それぞれの栄養素の目標量を充分摂取するために、野菜がどれくらい必要なのかを分析した結果、350g以上が必要であると求められているのです。

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しかし、350gと単に言われてもピンとこないのが普通ですよね。
大きさにもよりますが野菜それぞれのだいたいの重さは…

・ニンジン1本・・・100g
・ピーマン1個・・・50g
・ジャガイモ1個 ・・・100g
・トマト1個 ・・・150g
・キャベツ1/4個・・・200g
・きゅうり1本・・・100g

等ですが、野菜一つ一つの重さを覚えていたらキリがないのですよね。
そこで、大体の目安としてぜひ覚えていただきたいカウント方法が、小鉢や小皿に入った野菜料理を“1日に5皿食べる”という方法なのです。
定食にセットでついてくるようなサラダやおひたし、煮物等の小鉢がだいたい70gなので、それを1日5皿食べると350gに達するという計算になります。
もちろん、野菜炒めや野菜たっぷりのカレーなど野菜が多めのおかずであれば2皿分としてカウントすることもできます。

ただ、野菜を積極的に食べればよいと理屈では分かっていても、忙しい現代人にとっては、毎日きちんと料理を作ることは難しいときもあります。
調理法の工夫や加工食品の利用で手軽に摂取できることもあります。
例えば、料理に手間がかかったり、量が多いとかさばる野菜ですが、野菜スープやみそ汁などの汁物にすると手軽に多くの野菜を取ることができます。また、手軽に電子レンジを使って、温野菜サラダなど調理工程もシンプルで手軽につくることもできます。もっと手軽に・・・という方には、カット野菜や冷凍野菜で必要な分だけ使用することができたり、コンビニのサラダや野菜が主の総菜を取り入れるのも良いでしょう。

漠然と1日350gの野菜と考えると達成しづらいけれども、1日5皿の野菜料理を食べる、もっと言うならば毎食2皿の野菜料理を食べると考えると目標が具体的で達成しやすいはず。将来の自分の体の為にも、今のうちから食事に少し気を配って生活習慣病予防を!

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