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【食生活・運動別】体脂肪の落とし方|理想の体脂肪率も

リモートワークやオンライン授業などの推進により、自宅で過ごす時間が増えた人の中には、体重が増えたり体型が変わったりした人も少なくないでしょう。食事制限による減量を試みても思うように体脂肪が減らず、悩んでいる人も多いのではないでしょうか。

この記事では、体脂肪を効率よく落とすために押さえておきたいポイントを、食生活と運動の両面から解説します。体脂肪や体脂肪率の基礎知識、運動におすすめの施設も併せて確認し、効率よく体脂肪を落としましょう。

【食生活・運動別】体脂肪の落とし方|理想の体脂肪率も

1.体脂肪とは?

体脂肪には、女性ホルモンや男性ホルモン、細胞膜などを合成する材料となったり、エネルギー源を蓄えたりするといった役割があります。生命活動を維持する重要な働きがあるものの、体に脂肪がつきすぎると健康を損ねてしまう恐れがあります。

ダイエットを始める際、目標となる体重の数値を設定する人は多いでしょう。しかし、健康的に痩せるためには、体重だけでなく体脂肪も適度に落とすことが大切です。

体脂肪には「皮下脂肪」と「内臓脂肪」の2種類があります。皮下脂肪と内臓脂肪の特徴は、下記の通りです。

〇蓄積しやすい場所

皮下脂肪 内臓脂肪
  • 下腹部
  • お尻
  • ふともも
  • 腹腔内(腹筋の内側の壁)

〇蓄積の仕方

皮下脂肪 内臓脂肪
  • 少しずつ蓄積される
  • 短い期間で蓄積される

〇脂肪の落としやすさ

皮下脂肪 内臓脂肪
  • 一度つくと落ちにくい
  • 皮下脂肪と比べると落ちやすい

〇蓄積によるリスク

皮下脂肪 内臓脂肪
  • 生活習慣病とはそれほど関係がない
  • 生活習慣病につながるリスクが高い

体脂肪を落としたい人は、体脂肪の種類や状態を把握した上でダイエットに臨みましょう。

1-1.理想の体脂肪率

体脂肪率とは、体に占める脂肪の割合を指します。理想の体脂肪率は性別によって異なるため、目安を参考にしてダイエットの目標を立てましょう。

■体脂肪率の計算方法

体脂肪率(%)=体脂肪の量(kg)÷体重(kg)×100

※体脂肪の量は体組成計などで確認可能

■体脂肪率の目安

男性 女性
痩せ 15%未満 20%未満
標準 15%以上・25%未満 20%以上・30%未満
肥満 25%以上 30%以上

また、現在の体型の肥満判定を行う際は「BMI(Body Mass Index)」も参考にしましょう。

■BMIの計算方法

BMI=体重(kg)÷身長(m)÷身長(m)

■BMIによる肥満度判定

BMI 肥満度判定
18.5未満 低体重
18.5以上・25未満 普通体重
(BMI=22が標準)
25以上・30未満 肥満度1
30以上・35未満 肥満度2
35以上・40未満 肥満度3
40以上 肥満度4

健康的な体型や理想の体型に近付くためには、現在の自分の体脂肪率やBMIをきちんと把握し、適正な数値を目指すことが大切です。

2.体脂肪を減らすメリット3つ

肥満は体を支える骨や関節の負担になるだけではなく、生活習慣病にもつながると言われています。体脂肪が過剰に蓄積すると血管を傷つけてしまうため、心筋梗塞や脳卒中などの病を引き起こす可能性もあるでしょう。

体脂肪を減らすことは、病気リスクの低減や基礎代謝の向上、すっきりとした見た目の変化にもつながります。ここからは、体脂肪を減らすメリットについて詳しく解説します。

2-1.基礎代謝を上げられる

基礎代謝とは、生命維持のために最低限必要なエネルギー量を指し、筋肉量に比例します。体脂肪が高い人は皮下脂肪や内臓脂肪が多く、筋肉量が少ないため、基礎代謝が低くなりやすいのが特徴です。

筋肉量が多く基礎代謝が高い人は、同じ運動量や活動量でもより多くのエネルギーを消費できます。その一方、基礎代謝が低い人はなかなか摂取エネルギーを効率よく消費できないため、太りやすいのもデメリットです。

体脂肪を減らして筋肉量を増やすことで、基礎代謝を高めて痩せやすい体をキープしやすくなります。

基礎代謝とダイエットの関係は?基礎代謝を効率よく上げる方法5つ

2-2.病気のリスクを低減できる

肥満や体脂肪に関連する病気として、メタボリックシンドロームを思い浮かべる方も多いのではないでしょうか。メタボリックシンドロームの診断項目としては、「内臓脂肪の蓄積」が必須とされています。

体脂肪が過剰な状態が続くと、心臓血管や生活習慣などに関わるさまざまな病気につながるリスクも否定できません。さらに、睡眠時無呼吸症候群や高尿酸血症といった病気にも関係すると言われています。

骨や関節にも大きな負担がかかるため、運動機能にネガティブな影響を与えるケースもあります。体脂肪率が高いことが必ずしも病気に直結するわけではないものの、内臓脂肪や皮下脂肪が必要以上に増えないように意識すれば、病気リスクの低減が期待できるでしょう。

2-3.すっきりとした見た目になれる

ダイエットや筋トレなどで体脂肪を落とすと、体型が引き締まり、すっきりとした見た目になれる点がメリットです。たとえば、内臓脂肪はウエストにつきやすいため、服の上からでもお腹まわりが目立ってしまいます。下半身につきやすい皮下脂肪は、柔らかく垂れ下がって見えやすいのが特徴です。

体脂肪量が多いと、体のラインがもたついて見えたり、洋服を思うように着こなせなかったりする場合があります。体脂肪を落としてすっきりとした体型になれば、ジーンズをはじめとするタイトなファッションにも自信を持って挑戦できます。体型が理由で諦めてきたファッションを楽しめるのも嬉しいポイントです。体だけではなく顔の余分な脂肪が落ちることで、輪郭や目鼻立ちがすっきりして見える効果も期待できます。

3.【食生活編】体脂肪を落とすためのポイント4つ

体脂肪は、食事から摂取した栄養が脂肪に変わり、体内の脂肪組織に蓄積されたものです。食生活を見直すことは、新たな体脂肪の蓄積防止につながり、体脂肪を落とすための重要なステップとなります。

ここから紹介する食生活における4つの改善ポイントをチェックし、体脂肪を無理なく落としましょう。

3-1.糖質・脂質の摂りすぎに気を付ける

米やパンなどの主食に多く含まれる糖質や、油や脂身などに多く含まれる脂質は、運動に必要なエネルギー源であり、健康な体を維持するために必要不可欠な栄養素です。

しかし、糖質・脂質を過剰に摂取すると、使われなかった分の栄養素が体内に脂肪として蓄積され、体脂肪が増えてしまいます。生活習慣病や脳梗塞、脳出血、糖尿病、動脈硬化などを引き起こす原因となる恐れもあるため、次のチェックリストに多く該当する場合は注意しましょう。

■食生活チェックリスト

  • □麺類や丼など、炭水化物中心の食事が多い
  • □野菜はあまりとらない
  • □脂の多い料理が好き
  • □濃い味付けが好み
  • □魚より肉を食べることが多い
  • □自炊をほとんどしない

上のチェックリストに多くのチェックが入った人は、糖質や脂質を摂りすぎている可能性があります。糖質や脂質を過剰摂取しないよう、栄養バランスに気を付けて食事改善を行いましょう。

3-2.よく噛んで食事をとる

人間の体が「満腹」と感じるためには、食事開始から20分以上の時間が必要であると言われています。よく噛まずに早食いをすると、満腹感を得る前にたくさんの食べ物を食べてしまい、摂取カロリーが多くなる傾向があります。食べすぎを防ぎたい場合は、よく噛んで食べることを意識しましょう。次のようなポイントに注意すると効果的です。

■よく噛むために注意すべきポイント

  • 食物繊維が豊富な食べ物や弾力のある食べ物を多く取り入れる
  • 「生で食べる」「焼き物にする」「食材を大きめに切る」など調理方法を工夫する
  • 一口30回を目安に、ゆっくり噛んで食べる
  • ながら食いをせず、食事に集中する
  • 飲み物や汁物で食べ物を流し込まない

噛む回数を増やして無理なく食事量や食欲を抑え、体脂肪がつくことを防ぎましょう。

3-3.カロリー量を意識した食生活を行う

食べすぎによる体脂肪の蓄積を防ぐためには、摂取カロリーを意識した食生活を心がけることも重要です。次のような計算方法をもとに自分に合った摂取カロリーを算出し、適正なカロリー摂取量を超えないようカロリー管理しながら食事をとりましょう。

■目安となる摂取カロリーの計算式

(1)自分の身長から標準体重(BMI=22)を求める

標準体重(kg)=身長(m)×身長(m)×22

(2)普段の活動から身体活動量を判断する

活動の程度 身体活動量
軽い(デスクワーク、軽い家事など) 25~30kcal
普通(立ち仕事が多い) 30~35kcal
重い(力仕事が多い) 35~40kcal

(3)標準体重から適正な摂取カロリーを求める

摂取カロリーの目安=標準体重(kg)×身体活動量(kcal)

なお、身体活動量は性別や年齢によっても変動します。最初は活動の程度が軽い身体活動量で計算してカロリー制限を行い、体重や体脂肪率の変化を確認しながらカロリー摂取の仕方を自己管理しましょう。

3-4.食べる順番も工夫する

体脂肪を落とすためには、食事メニューやバランスだけではなく、食べる順番を工夫するのもおすすめです。ご飯やパンなどから手を付けたくなるかもしれませんが、血糖値の急上昇を招く可能性があるため、好ましくありません。

基本的には副菜・主菜・主食の順番を守り、糖質や脂質の食べ過ぎを防ぎましょう。具体的には、それぞれ下記のような食材が含まれます。

  • 副菜…野菜やきのこ、海藻など
  • 主菜…肉や魚、卵、豆腐など
  • 主食…ご飯やパン、いも類、麺類など

野菜やきのこなどの食物繊維が豊富な食材から食べ始めると、満腹感が得られやすいため、食べ過ぎを防止できます。さつまいもやかぼちゃなどの糖質が多い野菜は、主食と同様に後回しにしましょう。

副菜・主菜・主食の順番を守ることで、炭水化物から食べるよりも血糖値の上昇を緩やかにでき、脂質の過剰な吸収を防げるのも魅力です。

4.【運動編】体脂肪を落とすためのポイント3つ

体に蓄積された体脂肪は、適切な運動を行うことで体脂肪からエネルギーに変換されます。体脂肪を効率よく落とすためには、食生活の改善と並行して「無酸素運動」と「有酸素運動」を習慣にし、カロリー消費量を増やすことが重要です。

運動で体脂肪を落とすための3つのポイントを理解し、体脂肪を効果的に減少させましょう。

4-1.無酸素運動で筋肉量を増やす

筋トレ(筋力トレーニング)やウエイトトレーニングのような無酸素運動は、短時間で大きな負荷を体に加えるものの、消費カロリー自体はそれほど大きくありません。

しかし、無酸素運動を継続的に行うと筋肉が鍛えられ、基礎代謝をアップすることが可能です。人間の体は基礎代謝の50%を筋肉の細胞で使用するため、筋肉を鍛えることで脂肪を燃やしやすく、リバウンドのしにくい体を目指すことができます。

スクワットや腹筋、腕立て伏せなどを筋トレメニューに組み込み、バランスよく筋肉を鍛えて基礎代謝アップを図りましょう。

4-2.有酸素運動で体脂肪を燃焼させる

有酸素運動では、運動中に取り入れた酸素を消費して体内の脂肪や糖が分解されることでエネルギーに変換します。エネルギー消費がアップすれば、体脂肪を効果的に燃焼できるでしょう。

有酸素運動の効果を得るためには、数十分程度の一定時間が必要です。また、有酸素運動による体脂肪燃焼が始まると、脂肪が燃焼しやすい状態が数時間ほど継続します。運動不足の方も、まずは自分の体力に合わせて、長時間継続できる強度の運動習慣を身につけるのがおすすめです。

ウォーキングやランニング(ジョギング)、水泳、踏み台昇降、サイクリングなどの有酸素運動を、無酸素運動とともに日常生活に取り入れ、効果的に体脂肪を落としましょう。

有酸素運動とは?無酸素運動の違いや効果・主な運動メニューを解説

4-3.体脂肪を効率よく落とすための順番を意識する

体脂肪を落とすには、有酸素運動に加えて筋力トレーニングなどの運動メニューを組み合わせるのが効果的ですが、取り入れる順番も重要です。

効率的に脂肪を落としたいなら、筋トレから有酸素運動の流れを意識しましょう。筋トレなどの無酸素運動を行うと、成長ホルモンが分泌されます。成長ホルモンの分泌により体脂肪が分解されるため、筋トレを経て有酸素運動を行うとより脂肪燃焼効果が高まると言われています。

出典:学校法人日本医科大学「成長ホルモンの話」

長時間運動を継続する有酸素運動でエネルギーを使った後にトレーニングを取り入れても、筋肉に適切な負荷がかけられず、十分な効果が得られません。体脂肪燃焼に重要な基礎代謝の向上を妨げてしまう可能性もあるため、無酸素運動から有酸素運動の順番をしっかり意識しましょう。

5.体脂肪を落とすときの注意点

体脂肪は人体にとってなくてはならないものですが、増えすぎたり減りすぎたりすると、体に好ましくない影響が出る場合があります。次の注意点3つを理解して、健康的に体脂肪を落としましょう。

健康的に痩せるには?食事・運動などで意識したいポイントを解説!

5-1.体脂肪を落としすぎない

美しさや健康のために、体脂肪率はなるべく減らしたいと考える方もいるでしょう。しかし、体脂肪を落としすぎると、さまざまな問題が生じる可能性があります。

体脂肪は、体温維持やホルモン代謝にも欠かせない存在です。体脂肪を減らしすぎることで、体力や免疫力の低下につながり、体調不良を招くケースも考えられます。女性の場合は、月経不順や無排卵などのリスク上昇につながる可能性もあるため、特に注意が必要です。

筋トレやダイエットで体脂肪を落とす際には、自分にとって適正な体脂肪率を必ずチェックしましょう。一般に、健康的で適正値とされる体脂肪率は成人女性で20%から30%未満、成人男性で10%から20%未満と言われています。

出典:公益財団法人長寿化学振興財団「体脂肪の測定方法と体脂肪計」

5-2.食事制限をしすぎない

日頃過食傾向にある場合は、体脂肪を落とすために食事内容を見直し、適切な摂取カロリーを意識するのが効果的です。しかし、適切な摂取量を無視して、過度な食事制限に取り組むのはおすすめできません。

極端な食事制限で体に必要な栄養素が不足すると、体調を崩したり、筋肉量まで低下したりする可能性があるためです。極端な食事制限によって、リバウンドにつながる可能性もあります。リバウンドにつながる原因としては、過度な食事制限で筋肉量と基礎代謝量が低下することで、エネルギー消費量が追いつかず太りやすくなる点が挙げられます。

さらに、栄養が不足すると体内環境を一定に保とうとする恒常性機能が活発化します。栄養を脂肪として体に貯め込みやすくなるため、リバウンドのリスクが高まることを理解しておきましょう。

ダイエットに効果的な食事メニューは?意識したい食事の注意点も解説

5-3.短期的に痩せようとしない

1か月から2か月など、短期間で体脂肪をしっかり落とそうとするのはおすすめできません。短期間で急に痩せようとすると無理な食事制限に頼るケースが増え、体調不良や筋肉量の低下を招く恐れがあります。

短期的なダイエットは心身に大きな負担がかかるため、健康や美容、日常生活などに悪影響を及ぼす可能性もあります。急激に痩せようとするとストレスを感じやすく、運動や食事制限のモチベーションを保つ際に苦戦しやすいのもデメリットです。

過度な食事制限を避けて、自分の体調と相談しながら健康的に体脂肪を落とすには、一定の期間が必要です。少なくとも数か月から半年程度の長期的な計画を立てて、無理のないペースで体脂肪を落とせるように工夫しましょう。

6.体脂肪を効率的に落としたい人は「JOYFIT24」

無酸素運動や有酸素運動の中には自宅で取り組めるものがありますが、さまざまな運動を取り入れたい人や自分のペースで運動したい人は「JOYFIT24」をぜひご利用ください。

JOYFIT24は、有酸素運動マシンや筋トレ用のダンベル、フリーウエイトなどの本格的な設備が揃ったフィットネスジムです。24時間365日営業であり、有酸素運動と無酸素運動の両方に取り組めるため、自分のペースで無理なく体脂肪を落とせるでしょう。

また、全国のJOYFIT24をリーズナブルな価格でいつでも利用することも可能です。万全のセキュリティーでスタッフのサポートも手厚いJOYFIT24を活用し、効率よく体脂肪を落としましょう。

まとめ

体脂肪を効率よく落とすためには、食生活と運動習慣の見直しが重要です。食事管理を行いながら、無酸素運動と有酸素運動を上手に取り入れ、基礎代謝量をアップして体脂肪を燃焼しやすくリバウンドしにくい体を作りましょう。

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