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ドローイングのメリットとは?鍛えられる部位や正しいやり方を解説!

ドローイングは、腹式呼吸を活用したトレーニング方法のため、筋トレ器具を用意する必要がありません。誰でも気軽に行える手軽さのほか、姿勢改善や腰痛対策などが期待できるメリットがあります。

ドローイングと一口に言っても、仰向けで行う方法や座ったまま、立ったまま行う方法もあるため、シーンに合わせて自分にとってやりやすい方法で行うことがおすすめです。

そこでこの記事では、ドローイングで鍛えられる部位やトレーニングを行うメリットに加えて、パターン別の正しいやり方などを解説します。ドローイングの基本や効果を実感できる方法を知りたい方は、ぜひご一読ください。

ドローイングのメリットとは?鍛えられる部位や正しいやり方を解説!

1.ドローイングとは?

ドローイングとは、腹式呼吸を行って腹筋を鍛えるトレーニングです。ドローインという名前で呼ばれることもありますが、意味合いに違いはありません。

ドローイングの基本を簡単に説明すると、お腹を膨らませながら息を吸い、お腹をへこませながら息を吐く動作を繰り返すだけです。腹式呼吸でお腹を動かすことで、お腹周りの筋肉に刺激を与えられます。

1-1.ドローイングで鍛えられる部位

ドローイングをすると、インナーマッスルと呼ばれる3つの部位が鍛えられます。

*腹横筋

腹横筋は腹筋の中でも最も深層に位置し、お腹をへこませたり、腹圧を高めたりする働きがある筋肉です。背骨側からお腹周りを包むような形状で筋肉がついていて、天然のコルセットとも呼ばれています。

腹横筋は内臓も覆っていて、便通などにも影響があると言われています。ドローイングで息を吐くときには腹横筋でお腹をへこませるため、効率的に鍛えることが可能です。

*腹斜筋

腹斜筋は脇腹についていて、身体をひねる動作や体幹を固定するときにかかわりがある筋肉です。表層部の筋肉を「外腹斜筋」、外腹斜筋の内側の筋肉を「内腹斜筋」と呼びます。

内腹斜筋は腹横筋と連結していて、ドローイングで腹横筋が動くと、腹斜筋も一緒に動いて鍛えられます。

*骨盤底筋

骨盤底筋は、骨盤の底部を覆うようについている筋肉の総称です。骨盤内にある膀胱や直腸、女性の子宮といった臓器を正しい位置に保ったり、尿道や肛門を締めて排せつをコントロールしたりする役割があります。

骨盤底筋が衰えると姿勢が不安定になる恐れがあるため、腹横筋や腹斜筋と一緒に鍛えることが大切です。

2.ドローイングのメリット

ドローイングは場所を選ばずにできるため、筋トレをあまりしたことがない方でも始めやすいトレーニングです。ドローイングには他にも、以下で紹介するように多くのメリットがあります。

2-1.筋トレの器具が必要ない

ドローイングは、自分の身1つで行える腹筋トレーニングのため、筋トレの器具を用意しなくても行うことが可能です。

器具を購入する手間やお金がかからず、仕事先や旅行先にも器具を携帯する必要がありません。職場や出先などさまざまなシーンで筋トレしたい方はもちろん、どのような筋トレ器具を買えばいいか分からない初心者でも始めやすい点もメリットです。

ドローイングは仕事の休憩時間や日常生活のスキマ時間など、思いついたときにすぐ始められます。

2-2.リラックスできる

ドローイングをする際は、深くゆっくりと呼吸します。深呼吸をすると自律神経が副交感神経優位となるため、リラックスにつながる点がメリットです。

また、ドローイングを習慣づけて行うと深呼吸が無意識にできるようになります。人前に出るなどの緊張するシーンが多い方や、夜になかなか寝つけない方は、ドローイングで深呼吸を身につけることがおすすめです。

2-3.姿勢が改善しやすい

立っているときや座っているときの姿勢が悪くなる原因の1つに、腹筋の衰えがあると言われています。ドローイングは腹筋を鍛えられるトレーニングであり、継続的に行えば姿勢の改善が期待できるでしょう。

よくない姿勢の代表格である「猫背」も腹筋を鍛えると改善しやすいと言われていて、ドローイングをすると自然に胸を張った姿勢ができるようになります。

2-4.腰痛対策になる

腹筋が衰えると上半身を支えている腰回りの筋肉が弱くなり、腰痛が起こる原因になります。ドローイングで腹筋を鍛えれば、腰痛対策になる点がメリットです。

ドローイング自体も身体に大きな負荷をかけるトレーニングではないため、筋トレによる腰痛の心配はありません。ドローイングは、すでに腰痛に悩まされている方にもおすすめのトレーニングと言えます。

2-5.ボディラインが整う

ドローイングで鍛えられる腹横筋・内腹斜筋・骨盤底筋の3つは、いずれも身体を内側から支えているインナーマッスルです。インナーマッスルを鍛えることで身体を内側から支える力が強くなるため、ボディラインが整う効果が期待できます。

「ボディラインを整えたいけど、高負荷トレーニングやアウターマッスルがつきやすいトレーニングは避けたい」という方にも、ドローイングはおすすめです。

3.【パターン別】ドローイングの正しいやり方を紹介!

ドローイングは、腹式呼吸を行うだけのとても簡単なトレーニングです。腹式呼吸の正しいやり方や流れ、実践するときのフォームをきちんと意識して行うと、より高い効果を得られます。

以下では「仰向けの姿勢」「座った姿勢」「立った姿勢」の3パターンに分けて、ドローイングのやり方とコツを紹介します。

3-1.仰向けでできるドローイング

仰向けで行うドローイングは姿勢が崩れにくく、お腹の動きも感じやすいためトレーニング初心者におすすめです。自室などの周囲が気になりにくい空間で試してみてください。

1 仰向けの姿勢になり、膝を立てる
2 ウォーミングアップとして、鼻から息をゆっくりと吸い、口からゆっくりと吐き出す腹式呼吸を数回行う
3 下腹部に両手を当てて、お腹をへこませる動きを意識しながら、息を完全に吐き切る
4 お腹をへこませた状態をキープしつつ、浅い腹式呼吸を30秒程度繰り返す
5 お腹を膨らませる動きを意識しながら、息を深く吸う
6 手順3~5を3セット程度繰り返す

ドローイング中は、背中や腰が床から離れないようにしましょう。

また、手順4でお腹をへこませた状態のキープが難しい場合は、短い秒数から慣らす方法がおすすめです。

3-2.座ってできるドローイング

ドローイングは、仕事や勉強などで座っている時間にもできます。

1 椅子に浅く座り、骨盤を立てて背筋をまっすぐ伸ばす
2 ウォーミングアップとして腹式呼吸を数回行う
3 お腹をへこませる動きを意識しながら、息を完全に吐き切る
4 息を吐き切りお腹がへこんだ状態のまま、浅い腹式呼吸を30秒程度繰り返す
5 お腹に空気をためるように膨らませながら、大きく息を吸う
6 手順3~5を3セット程度繰り返す

背もたれを使用すると姿勢が崩れやすいため、椅子には浅く腰掛けてください。慣れないうちはお腹に両手を当てると、お腹の動きを感じやすくなってうまくできます。

3-3.立ってできるドローイング

仰向けや座った姿勢でのドローイングに慣れたら、立った姿勢でもドローイングをしてみましょう。

1 足を肩幅程度に広げ、身体に余計な力が入らない姿勢で立つ
2 背筋を伸ばし、ウォーミングアップとして腹式呼吸を数回行う
3 お腹をへこませながら、ゆっくりと息を吐き切る
4 お腹をへこませた状態のまま、浅い腹式呼吸を30秒程度繰り返す
5 お腹を膨らませながら、ゆっくりと息を吸う
6 手順3~5を3セット程度繰り返す

立った姿勢でのドローイングは、肩や腰に余計な力が入らないように注意しましょう。全身がリラックスした立ち姿勢で行うことがコツです。

4.ドローイングの効果を実感するためのポイント

最後に、ドローイングの効果を実感するためのポイントを5つ紹介します。

姿勢を正す
姿勢が崩れていると腹筋にうまく力が入りません。腹横筋・内腹斜筋・骨盤底筋の3つに力が入るよう、姿勢を正す意識が大切です。
息を止めない
お腹をへこませた状態で、息を止めないようにしましょう。浅く呼吸を繰り返すことで、腹筋が刺激されます。
食後のトレーニングは避ける
食後はお腹が膨らんでいて、お腹をへこませる動作が難しくなります。消化にも悪影響となるため、食後のトレーニングは避けてください。
回数を増やす
ドローイングは、1回行うだけでは大きな効果を得られません。1日3回程度を目安として、継続的に腹筋に刺激を与えましょう。
習慣化する
ドローイングを習慣化すると、インナーマッスルが鍛えられて理想のボディラインに近づきやすくなります。継続のために、行う時間帯を決めることがおすすめです。

ドローイングの効果が実感しやすくなると、継続するためのモチベーションになります。紹介した5つのポイントを参考に、ぜひドローイングを実践してみてください。

まとめ

ドローイングとは、腹式呼吸を使って「腹横筋」「腹斜筋」「骨盤底筋」というインナーマッスルを鍛えるトレーニング方法です。ドローイングを行うことで、姿勢改善や腰痛対策につながるほか、ボディラインを整えられるといったメリットがあります。仰向けの状態や座った状態、立った状態でできる方法があるため、負担の少ないやり方で実践してみてください。

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