お腹周り・太ももに付いた脂肪は、何としても落としたい人が多いのではないでしょうか。脂肪燃焼につながる方法としては、食生活改善や運動など、さまざまなものが知られています。しかし、体脂肪について理解していなければ、効率よく脂肪を燃やせません。
当記事では、体脂肪の種類や脂肪燃焼におけるメカニズムを徹底解説します。効果的な脂肪燃焼の方法も紹介するため、体脂肪について悩んでいる方は、ぜひ参考にしてください。
体脂肪には「内臓脂肪」と「皮下脂肪」の2種類があります。体脂肪の種類によって脂肪が付く部位や落としやすさは変わるため、2つの脂肪の違いを正しく把握しておきましょう。
脂肪が付く部位 | 脂肪の落としやすさ | 付きやすい人 | |
---|---|---|---|
皮下脂肪 | 皮膚の下に存在する皮下組織(太もも・お尻) | 落としにくい | 女性に多い |
内臓脂肪 | 小腸を包んでいる腸間膜(お腹周り) | 落としやすい | 男性に多い |
自分に多い体脂肪の種類を把握しておくと、脂肪燃焼の方法を考えやすくなります。
脂肪燃焼というと、体脂肪が直接消費されているイメージを持つ方も多いのではないでしょうか。しかし実際には、複雑なプロセスを経て脂肪燃焼が行われています。
脂肪燃焼のメカニズムを簡単に説明すると、以下の4ステップです。
脂肪燃焼は、エネルギー不足に脳が反応して、溜め込んでいる脂肪がエネルギーに変換された状態です。つまり、最初に体のエネルギーが不足していなければ脂肪燃焼は起こりません。脂肪燃焼において、運動などを行って体のエネルギーを減少させることが重要と言えます。
世の中には「脂肪がつくと太ってしまう」と考えている人が少なからずいます。しかし、脂肪は必ずしも人を太らせるわけではありません。脂肪の種類には「白色脂肪細胞」と「褐色脂肪細胞」の2つがあり、それぞれに異なる役割を果たしています。
白色脂肪細胞は、体内で過剰となった脂質や糖を取り込んでエネルギーを中性脂肪として蓄える脂肪です。近年の研究では、白色脂肪細胞が中性脂肪で満杯になると、さらに脂肪を取り込むために細胞数を増やすことが明らかになっています。
例えば、20歳前後の成人が有する白色脂肪細胞数は約400億個です。対して、肥満の人が有する白色脂肪細胞は約800億個にも上ると言われています。
一方、褐色脂肪細胞は脂肪を燃焼させる効果があります。特に乳幼児の体内には多くの褐色脂肪細胞があり、脂肪を燃焼して体温維持を行います。その後、成長過程で形成される骨格筋が熱源の役目を担うようになると、褐色脂肪細胞は少なくなると考えられてきました。
ただし、成人になっても褐色脂肪細胞は完全には消滅せず、体内にある程度存在し機能していることが、最近の研究を通して明らかになっています。また、加齢による褐色脂肪細胞の減少と肥満との関係についての研究も進んでいます。
脂肪をうまく燃焼させるためには、それぞれの脂肪の質を理解し、消費・摂取するエネルギー量をコントロールすることが大切です。
エネルギーを消費し、脂肪を燃焼させるためには運動が重要です。脂肪燃焼のために行う運動は、ただ適当に行えばよいわけではありません。運動には有酸素運動と無酸素運動の2種類があり、運動のやり方によって消費カロリーが異なります。 ここでは、有酸素運動・無酸素運動の特徴と、それぞれの代表的な運動について紹介します。
有酸素運動は酸素を体内に取り込んで消費しながら、比較的長い時間をかけて行う運動です。ジョギング・ウォーキング・サイクリング・水泳などが代表的な有酸素運動です。
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有酸素運動を行う際は、心拍数を意識することがポイントの1つです。最も効率よく脂肪を燃焼する心拍数である「目標心拍数」は、最大心拍数の60~70%前後と言われています。
目標心拍数の算出方法としてしばしば用いられるのが「カルボーネン法」です。数式は以下の通りです。
最大心拍数=220-年齢
目標心拍数=(最大心拍数-安静時心拍数)x運動強度+安静時心拍数
年齢35歳、安静時心拍数60の人が運動強度60%の運動をする場合の目標心拍数をカルボーネン法で算出すると以下のようになります。
最大心拍数=220-35=185
目標心拍数=(185-60)x0.6+60=135
明確な数値があることで、運動をする際の目安となります。脂肪を効率よく燃焼したい人は、目標心拍数を計算して活用することがおすすめです。
無酸素運動は、短い時間で大きな力を要する運動です。糖をエネルギー源として脂肪を燃焼します。スクワットや腹筋などの筋トレ、重量挙げやダンベル挙げなどのウエイトトレーニング、短距離走などが無酸素運動に含まれます。
無酸素運動は短い時間で行うため、消費カロリーは有酸素運動ほど多くはありません。しかし、無酸素運動には筋肉量を増やし基礎代謝を向上させる効果があります。また、筋トレをした後にもカロリー消費が続く「アフターバーン」という現象が起こることも最近の研究などで確認されています。
脂肪燃焼をしたい人は、無酸素運動と有酸素運動の両方を行うことがおすすめです。最初に無酸素運動で筋肉を刺激して血液中の成長ホルモンを分泌させた後、有酸素運動を行うと脂肪を燃焼する効果がより高まります。
運動強度を高く設定し、激しい運動を行ったからといって多くの脂肪を燃焼できるわけではありません。運動を始めるとまずは糖が消費され、その後に脂肪が使われるため、ストレスなく長く続けられる運動を行うのが大切です。
有酸素運動の場合、最適な運動強度は中強度です。中強度とは、息がやや弾んで「少しきつい」と感じるものの、会話ができる程度を指します。
運動の頻度は、週に2~5回程度が目安です。運動不足の人が急に毎日運動を始めると、身体に支障をきたしたり、モチベーションが続かなかったりする人もいるでしょう。とにかく続けることを意識し、無理のない範囲で運動してください。
また、かつては「有酸素運動を20分以上続けると効果が出る」と言われていましたが、最近の研究では20分未満の運動でも脂肪の燃焼が始まることが分かっています。1日に20分の運動を1回行う場合と、10分の運動を2回行う場合とでは同じ効果が得られるため、短い時間であっても運動習慣をつけることが大切です。
脂肪を燃焼させる方法は、運動をこなすことだけではありません。食生活の見直しも、脂肪の燃焼・分解につなげることが可能です。
食生活の見直しは「どのように食事を取るか」「何を食べるのか」の2点で考えるようにしましょう。
ここでは、脂肪燃焼を目標とした食生活の改善方法と、脂肪燃焼に効果的な食べ物・飲み物について解説します。
食生活の改善を行う場合、摂取カロリーを極端に減らしたり、脂質を含んだ食品を食べなかったりといった方法を取る方も多いのではないでしょうか。しかし、極端な食事制限は長く続かないことが多く、栄養不足が起こるなど、体にもよくありません。
健康的に行える食生活の改善方法は、以下の通りです。
●3食をきちんと食べて、間食の頻度を抑える
朝昼晩の食事をしっかりと食べることで、お腹を適度に満たすことができます。すぐに間食がやめられない方は、ゆで卵やナッツ類など良質なタンパク質・脂質が多い食品で小腹を満たしましょう。
●食事量は腹8分目を守る
満腹感は脳の満腹中枢が刺激されることで感じるものであり、食事を取ってから満腹中枢が刺激されるまでには約15~20分かかるとされています。そのため、食事量は満腹感を感じるまで食べるよりも、腹8分目で抑えるようにしてください。自分の腹8分目が分からない場合は「ご飯の量を減らす」「おかずを一口分減らす」などから始めてみましょう。
●食事はよく噛んでゆっくり食べる
食事をよく噛んで食べると、満腹中枢が刺激されます。よく噛むことで料理を長く味わえるため、食べた実感が湧きやすくなります。また、20分程度かけてゆっくり食べると、満腹中枢が働き始める時間と一致するため、食べすぎを抑えることも可能です。
食生活の改善とともに、脂肪燃焼やダイエット効果が高い物を食べると効果的です。 脂肪燃焼に効果的とされる食べ物・飲み物は、以下の通りです。
●牛肉
肉のタンパク質は筋肉量を増やすために役立つだけでなく、体内で生成できない必須アミノ酸も含んでいます。中でも牛肉がおすすめの理由は、脂肪燃焼に重要な役割を果たすアミノ酸のL-カルニチンが豊富なためです。特に、ヒレ・モモ・肩など脂肪の少ない部位に、L-カルニチンが含まれています。
●豆腐
豆腐は脂質・カロリーが低く、筋肉の発達に不可欠なタンパク質が豊富です。大豆に含まれるβコングリシニンには、中性脂肪の代謝改善が期待できるとする研究もあります。
●お酢
お酢は、内臓脂肪を減少させる働きがあると科学的に証明されています。お酢を料理に使用するほか、ドリンクで割って飲んでみてはいかがでしょうか。
●緑茶
日本人にとって馴染み深い緑茶には、脂肪燃焼を促進するとされる成分のカテキンが豊富に含まれています。脂肪の吸収抑制も期待できるため、食後の緑茶習慣を付けてみてください。
●ヨーグルト
ヨーグルトに多く含まれているビタミンB2は、脂肪の燃焼に欠かせない栄養素です。ヨーグルトは便秘改善や免疫力向上など多くの健康効果でも知られており、デザートや間食をしたいときにもおすすめです。
脂肪燃焼にアプローチする栄養素はさまざまあります。栄養素の働きを考慮して食事に取り入れると、食事の質自体を向上させることもできるでしょう。以下では、脂肪燃焼にアプローチする主な栄養素について解説します。
●タンパク質
タンパク質は脂肪燃焼にとって重要な栄養素です。エネルギーを消費するために必要な酸素の原材料であり、筋肉をつくる栄養素でもあります。タンパク質を十分に摂取すると基礎代謝が上がるため、脂肪燃焼につながります。
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●ビタミン
ビタミンはタンパク質の働きを支援する栄養素です。例えば、ビタミンB1やビタミンB2は糖や脂質をエネルギーに変換するよう促し、体内にとどまることを防ぎます。また、ビタミンB6やビタミンDは筋肉の形成に欠かせません。ビタミンB6とタンパク質を一緒に摂取すると、アミノ酸の分解が進み、筋肉を形成しやすくなります。ビタミンDも筋肉の修復や形成を促す栄養素です。
脂肪燃焼サプリとは、日常生活や運動中における脂肪の燃焼をサポートするサプリメントです。脂肪燃焼サプリ自体に脂肪を燃焼する効果があるわけではありません。
現在、日本では保健機能食品や健康食品といった分類で多くの脂肪燃焼サプリが市販されており、配合されている成分・1日の摂取量・形状・価格などは多種多様です。形状1つをとっても、粒タイプやカプセルタイプがあり、大きさもそれぞれ異なるため、自分にとって飲みやすい商品を選ぶことが大切です。
成分の働きもそれぞれ異なります。例えば、L-カルニチンを含んだサプリは運動をする際のカロリー消費を促進する成分です。また、ビタミンB群やコエンザイムQ10、α-リポ酸などを配合したサプリは、加齢して基礎代謝などが衰えがちな人の脂肪燃焼をサポートをします。
極端な食事制限を課すダイエットをすると、いったんは痩せることもあるでしょう。しかし、食事制限の影響で栄養素のバランスを欠いたり、摂取量を減らしすぎたりすると基礎代謝が低下し、結果として脂肪燃焼がスムーズにできなくなります。
例えば、タンパク質の摂取を減らしすぎると筋肉量まで落ちてしまうため、望ましくありません。筋肉量が少なくなると基礎代謝が低下し、脂肪がたまりやすく痩せにくい身体になります。
また、食事制限によるダイエットでは、順調に体重が減少し続けた後、減少がストップする「停滞期」と呼ばれる期間があります。停滞期には身体が飢餓状態となり、体内に脂肪をため込もうとするため、リバウンドしやすくなります。
健康的にダイエットするためには、良質なタンパク質を摂取しつつ、適切なカロリーコントロールを行い、脂肪燃焼することが大切です。あわせて、規則的な生活習慣と食習慣を身につけるよう心がけてください。
脂肪燃焼のために運動を行う場合、自宅で行える運動メニューには限界があります。高いトレーニング効果と運動習慣を付けるためには、スポーツジムの利用も検討しましょう。
全国展開している会員制スポーツジムのJOYFITは、楽しみながら運動ができるジムです。JOYFITがおすすめな理由は、以下の通りです。
●利用料金が低価格に設定されている
JOYFITは月額制のスポーツジムで、利用料金は低価格に設定されています。追加料金もないため、安心して利用し続けられるでしょう。
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脂肪燃焼のメカニズムは、不足したエネルギーを補うために脂肪が分解されて、筋肉で消費されるというものです。無酸素運動と有酸素運動をバランスよく行ってエネルギーを消費し、効率的に脂肪燃焼しましょう。
食生活を見直すことでも、脂肪燃焼を促進することができます。食事方法の改善のため、腹8分目を心がけて満腹感を得やすくするなど、食べすぎないようにしましょう。食材としては、赤身の牛肉や豆腐、ヨーグルトなどがおすすめです。
運動不足で付いた脂肪を燃焼したい方は、スポーツジムの利用も検討しましょう。スポーツジムの中でもJOYFITは設備が充実しており、営業時間も長くて利用しやすいおすすめのジムです。