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【女性向け】お腹回りの皮下脂肪を落とす方法は?ぽっこりお腹の原因

薄着の季節はもちろん、ニットなどボディラインがわかりやすい服を着る機会が多い季節でも、お腹回りの脂肪が気になる女性は多いでしょう。ぽっこりお腹を解消するためには、ぽっこりお腹の原因と正しい解消方法を知っておく必要があります。

女性がぽっこりお腹になる原因と、お腹回りの皮下脂肪を落とす方法を紹介します。運動する際におすすめの手段も併せて説明するため、当記事を参考にすっきりとしたお腹を手に入れましょう。

【女性向け】お腹回りの皮下脂肪を落とす方法は?ぽっこりお腹の原因

1.女性がぽっこりお腹になる原因は?

脂肪の量やつき方は性別によって異なります。男性よりも女性のほうが脂肪の割合が多いため、女性はぽっこりお腹になりやすいといわれています。

まずは、女性がぽっこりお腹になる主な原因について解説します。自分のぽっこりお腹の原因を知り、すっきりしたお腹を目指しましょう。

1-1.セルライトができているため

セルライトとは、不要な水分や老廃物が溜まり、ブロックのようになった脂肪細胞のことです。お腹を指でつまんだ際に、皮膚の表面がボコボコしていたら、お腹回りにセルライトがついていると考えられます。

セルライトは、お腹回りや二の腕などに発生しやすいといわれています。放置すると落としにくくなるため、セルライトによる肥満を解消したい場合は、早めに対処することが重要です。

1-2.筋力が低下しているため

お腹回りの筋力が低下することも、ぽっこりお腹の原因の1つです。お腹回りの筋肉には、脂肪が前に出てこないように抑える働きもあります。筋肉量が減ったり筋力が低下したりすると、脂肪が前に出てこないように抑える力も弱まるため、お腹が出やすくなってしまいます。

また、お腹回りの筋力低下によって便秘などのリスクが高まり、内臓トラブルが起こりやすくなる点にも注意が必要です。便秘によってお腹が張ったり、内臓機能の低下によって血行が悪くなったりすることも、お腹回りが大きくなる要因として挙げられます。

お腹回りだけでなく、全身の筋力が落ちていないかどうかチェックすることも大切です。筋力が低下すると、基礎代謝量も低下します。基礎代謝が下がると痩せにくくなるため、筋力を落とさないように、日頃から運動することを心がけましょう。

1-3.食べすぎているため

運動量が多い方でも、食欲に任せて「摂取カロリー > 消費カロリー」となるような食生活を送っていれば、お腹回りに脂肪がつきやすい体質となってしまいます。

飲み会やパーティーなど、一時的に摂取カロリーが消費カロリーを超過する程度であれば、すぐにお腹に影響が出ることはありません。しかし、摂取カロリーが消費カロリーを上回るような食生活を続けていると、余分なカロリーが脂肪となって蓄積され、お腹回りに脂肪がつきやすくなります。

摂取カロリーを減らすためとはいえ、断食などの極端な食事制限・カロリー制限は禁物です。適切な摂取量・摂取カロリーを心がけ、栄養バランスを考えた食事をとるようにしましょう。

1-4.姿勢が悪いため

猫背など姿勢が悪いことも、お腹がぽっこりする原因の1つです。姿勢が悪いと、お腹回りにある筋肉の力が弱まります。お腹回りの筋力が低下すると、内臓を正しい位置にキープすることができず、内臓の位置が下にずれるため、下腹部がぽっこりしてしまいます。

デスクワーク中心の仕事をしている方や、姿勢が悪い方は、日頃から意識して正しい姿勢をとるようにしましょう。

2.お腹周りにつきやすい!皮下脂肪と内臓脂肪の違いは?

お腹回りの皮下脂肪も、ぽっこりお腹を構成する要因の1つです。脂肪には、大きく分けて「内臓脂肪」と「皮下脂肪」の2つがあります。

内臓脂肪と皮下脂肪の違い・見分け方は、下記の通りです。

内臓脂肪 皮下脂肪
脂肪がつく部位 内臓のまわり 皮膚のすぐ下(とくにお腹やお尻、太ももにつきやすい)
脂肪がつきやすい性別 男性 女性
脂肪がつく主な原因 栄養バランスが偏っている食生活・生活習慣の悪化・お酒の飲みすぎ 食べすぎ・運動不足
お腹回りについた脂肪の見分け方 お腹がパンパンに張っている(いわゆるビール腹) お腹の皮膚がたるんだような状態で、手で贅肉をつまめる

皮下脂肪には、体温の維持や内臓・骨などの保護をする働きがあります。そのため、体にとってほとんど必要のない内臓脂肪よりも皮下脂肪のほうが落ちにくいといわれています。

では、どのような方法をとれば、皮下脂肪が落ちやすくなるのでしょうか。ここでは、お腹回りの皮下脂肪を落とす方法について解説します。

2-1.お腹周りに脂肪がつくとどうなる?

お腹周りは皮下脂肪・内臓脂肪のどちらもつきやすい部位と言えます。実際に、お腹周りに皮下脂肪や内臓脂肪がつくとどうなるのでしょうか。

●お腹周りに皮下脂肪がついた場合

お腹周りに皮下脂肪がつくと、下腹部を中心に太っていることが分かりやすくなります。皮下脂肪は皮膚を伸ばしてたるませるため、ウエストの細いスカートやパンツが入りにくくなるでしょう。

健康面では、皮下脂肪の蓄積によって体重が増えることで、膝・股関節・背骨に大きな負担がかかったり、骨盤のゆがみが生じたりします。特に女性の場合は、皮下脂肪が極端に蓄積されていると月経異常や不妊につながる可能性もあるため注意してください。

●お腹周りに内臓脂肪がついた場合

皮下脂肪とは異なり、内臓脂肪は見た目では太っているかどうかが分かりにくい点が特徴です。見た目には標準体型でも、実際は内臓脂肪が多くついている「隠れ肥満」に当てはまる場合もあります。

内臓脂肪が蓄積すると、高血圧・糖尿病・脂質異常症などの生活習慣病になるリスクが大きくなるため注意が必要です。

また、内臓脂肪の蓄積と、高血圧・高血糖・脂質異常のうち2項目が該当すると「メタボリックシンドローム」と判定されます。メタボリックシンドロームは、動脈硬化の危険因子が組み合わさっており、心臓病や脳卒中を引き起こすリスクが高い危険な状態です。

2-2.ダイエットが必要か見極める方法

ダイエットが必要かどうかを見極める際は、「BMI」と「体脂肪率」で判断する方法があります。

●BMI

BMIとは、身長に対する体重の程度を示す体格指数です。自分の身長と体重を下記の計算式に当てはめてBMIを算出します。

BMI = 体重(kg)÷[身長(m)の2乗]

たとえば身長158cm・体重50kgの方は、BMIが約20となります。

日本肥満学会が定めた判定基準によると、BMI18.5未満は「低体重(やせ)」、18.5以上25未満は「普通体重」です。BMI25以上になると「肥満」の判定となり、肥満の判定はBMIの数値によって「肥満1」から「肥満4」までの分類があります。

出典:e-ヘルスネット(厚生労働省)「BMI」

●体脂肪率

体脂肪率とは、体重に占める体脂肪量の割合を示した指標です。自分の体脂肪量と体重が分かっていれば、下記の計算式に当てはめて体脂肪率を算出できます。

体脂肪率(%)= 体脂肪量(kg)÷ 体重(kg)×100

ただし、自分の体脂肪量を詳細に把握することは簡単ではありません。体脂肪率を知るためには、家庭用の体脂肪計や、スポーツジムの体組成計・体脂肪計を利用すると簡単です。

女性であれば、一般的に20~29%が健康的な体脂肪率の目安です。対して、体脂肪率30%以上は軽度肥満、35%以上は中等度肥満、40%以上は重度肥満と判定されます。

自分のBMIと体脂肪率を調べてみて、BMIが肥満以上か体脂肪率が軽度肥満以上であれば、ダイエットを検討してみましょう。

下記のリンク記事では、BMIと体脂肪率についてより詳しく解説しております。

【女性】体脂肪率の平均値・理想値は?体脂肪を落とす方法も

3.お腹周りの皮下脂肪を落とすための食生活

お腹周りについた皮下脂肪は落ちにくく、短期的なダイエットでは大きな成果が期待できません。皮下脂肪を落とすためには食生活に気を遣い、長期的に脂肪を落としてやせやすい身体を作ることが大切です。

お腹周りの皮下脂肪を落とす際に、食事面で注意したいポイントを5つ解説します。

3-1.カロリーを摂りすぎないようにする

皮下脂肪がつく主な原因には「食べすぎ」があるため、カロリーを摂りすぎないようにすることが重要です。1日のカロリー摂取量が、1日のカロリー消費量を大きく上回らないように注意してください。

1日のカロリー摂取量は、自分の身体活動レベルに合わせて決めましょう。身体活動レベルとは、日常における身体活動の強度を下記の3段階で区分したものです。

低い 1日のうち、座って過ごす時間が多い方
普通 座り仕事が多いものの、立ち仕事や軽い運動・散歩なども行う方
高い 立ち仕事や移動を伴う作業が多い方、もしくは活発な運動習慣がある方

出典:農林水産省「一日に必要なエネルギー量と摂取の目安」

身体活動レベルが低い方は、1日の消費カロリーが少ないため、食事によるカロリー摂取を抑える必要があります。身体活動レベルに合わせたカロリー摂取量の計算方法は、下記のリンク記事で解説しております。

あなたが1日に必要なカロリーの計算方法を解説

3-2.3食規則正しく食事を取る

カロリーを摂りすぎないことを考えた場合、3食のうち1食は食べないという選択を取る方もいるのではないでしょうか。

しかし、食事を抜くと強い空腹感をおぼえるようになり、次に食事を取るときに食欲が増して普段より食べすぎる可能性があります。また空腹の身体は、いつも以上にエネルギーを吸収しようとして、余分な糖質や脂肪も多く吸収してしまうため、太りやすくなると言われています。

皮下脂肪をしっかり落とすためには、3食規則正しく食事を取りましょう。理想的な食事時間として、朝食は朝6時〜7時、昼食は正午〜13時、夕食は18時〜19時の間です。

また、朝・昼の食事は脂肪として蓄積されにくく、反対に夜の食事は脂肪になりやすい傾向があります。朝・昼にはタンパク質豊富な食事をしっかりと取り、夜の食事は軽めにすることがおすすめです。

3-3.過度な糖質制限をしない

お腹周りの皮下脂肪を落とす方法として、糖質抜きダイエットのような過度な糖質制限は適していません。皮下脂肪は落ちにくい脂肪であり、過度な糖質制限を短期間だけ行っても効果が期待できないためです。

過度な糖質制限には、脂肪燃焼の効率を落とすデメリットもあります。脂肪を燃焼する際には糖が使われるため、食事から糖をほとんど摂取していなければ脂肪の燃焼も効率よく行われず、皮下脂肪をほとんど落とせなくなります。また糖質は、脳・神経系や筋肉を動かす上でも欠かせないエネルギー源となるため、過度な糖質制限は行わないようにしましょう。

とはいえ、糖質の摂りすぎは肥満につながるため、糖質制限を取り入れる場合は、正しい方法で無理なく長期的に実践しましょう。

3-4.食物繊維をしっかり取る

毎日の食事で食物繊維を意識して取っていない方は、食物繊維をしっかり取ることがおすすめです。食物繊維には食後の急激な血糖値上昇をゆるやかにして、インスリンの分泌を抑える働きがあります。

インスリンとは、脂肪の合成促進と分解抑制を行うホルモンです。インスリンが大量に分泌されると脂肪がつきやすくなるため、皮下脂肪を落とす際は食物繊維でインスリンの分泌を抑えることが重要となります。

また繊維質の多い食べ物は、よく噛まないと飲み込みにくい上に、消化に時間がかかるという特徴もあります。食物繊維の豊富な食べ物を食べることで早食いの防止につながり、満腹感も維持できることから食べすぎを防ぐことにも役立ちます。

玄米・ライ麦などの穀物や、カボチャ・ゴボウ・キャベツなどの野菜、キノコ・海藻類を食べて、食物繊維をしっかり取りましょう。

3-5.脂肪燃焼効果が期待できる食品を摂取する

皮下脂肪を落とすためには、食事の質を向上させることが重要です。脂肪燃焼効果が期待できる食品を摂取して、脂肪が落としやすい食習慣を作りましょう。

脂肪燃焼効果が期待できる食品とは、身体の基礎代謝アップにつながる食品のことです。

基礎代謝は、体温維持や呼吸、腸の蠕動運動などによって消費されるエネルギーであり、1日における消費エネルギーの6割程度を占めるとされています。基礎代謝を向上させれば消費エネルギーも増加し、効率よく脂肪燃焼を行うことが可能です。

脂肪燃焼効果が期待できる食品としては、タンパク質が豊富な肉・白身魚・卵・豆腐などが挙げられます。エネルギーの代謝を助けるビタミン・ミネラルが豊富な食品も積極的に摂取しましょう。

4.お腹周りに効果的!皮下脂肪を落とす運動

お腹回りの脂肪を落として減量するためには、運動習慣を身につけ、筋肉の活動量を増加させることも重要です。筋力トレーニングと有酸素運動をセットで行い、皮下脂肪を効率よく燃焼させましょう。セットトレーニング前には準備運動も忘れないようにしてください。

筋トレと有酸素運動による効果は下記の通りです。

  • 筋トレ…筋肉量・筋力アップで基礎代謝を上げ、痩せやすい体質を作ることができる
  • 有酸素運動…酸素を使う全身運動で、効率よく脂肪を燃焼させることができる

お腹回りの皮下脂肪解消・体重減少におすすめのトレーニング方法や運動メニューには、下記が挙げられます。

・筋トレメニュー1:レッグレイズ

  • (1)仰向けに寝て両足を揃える
  • (2)床との角度が45度くらいになるまで両足をゆっくり上げる
  • (3)両足をゆっくりと下げる
  • (4)(1)〜(3)を30回繰り返す

(1)~(4)までを1セットとして、1日3セット行います。慣れてきたら、腰を起点に上半身も起こして「V字腹筋」にチャレンジしてみましょう。

・筋トレメニュー2:フロントブリッジ

  • (1)うつ伏せになる
  • (2)肘を付けて上半身を起こし、腕の角度を90度にキープする
  • (3)足指を立ててつま先で立ち、下半身も持ち上げる
  • (4)前に向き、首から背中、足まで一直線になるように維持し、30秒間キープする
  • (5)30秒間インターバル(休み)、(1)〜(4)を繰り返す
  • (6)30秒間インターバル、(1)〜(3)を行ったあと、(4)の姿勢を1分間キープする

(1)~(6)までを1日1セットは行いましょう。上半身を起こす際、肘の位置は肩幅程度に広げることがポイントです。慣れてきたら(6)で姿勢をキープする時間を2分、3分と長くしたり、(6)のタイミングで片足ずつ上げたりして、さらなる負荷・負担をかけることもおすすめです。

・有酸素運動メニュー1:ウォーキング

ウォーキングは特別な道具が必要ないため、誰でもすぐに取り組める有酸素運動です。背筋を真っ直ぐに伸ばし、歩きましょう。呼吸をゆっくり行いながら、一定のスピードで歩くこともポイントです。

ウォーキングで物足りなくなったら、ジョギングに変えてもよいでしょう。

・有酸素運動メニュー2:スイミング

スイミングは水の抵抗により運動強度が上がります。そのため、短い運動時間でも効率よく脂肪を燃焼させる効果があるといわれています。水泳が苦手な方は、水中を歩く「水中ウォーキング」や「水中エクササイズ」もおすすめです。

トレーニングを行う際は、自分の体調やライフスタイルに合わせて、楽しく取り組みましょう。

まとめ

多くの女性の悩みである「ぽっこりお腹」は、筋力低下や食べすぎなどによって引き起こされます。お腹回りの皮下脂肪を落とし、すっきりしたお腹を手に入れるためには、筋トレと有酸素運動を日常生活に取り入れる必要があります。

脂肪燃焼のための運動を行う際には、利用できる時間が長く、マシンや器具も豊富に揃った「JOYFIT」がおすすめです。自分の好きなタイミングでマシントレーニングなどで運動を行い、すっきりとしたお腹の美ボディを手に入れましょう。

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