上腕二頭筋は腕の形状とボリュームを主に決定する筋肉であり、鍛えることでより引き締まった、筋肉質な腕を手に入れられます。見た目のかっこよさだけではなく、日常生活やスポーツにおいても重要な筋肉の1つです。
ダンベルカールは、上腕二頭筋を効果的に鍛えるエクササイズとして広く知られています。当記事では、ダンベルカールとはどのようなトレーニングなのか、上腕二頭筋以外に鍛えられる部位や、ダンベルカールのやり方を種類別に紹介します。
ダンベルカールとは、主に上腕二頭筋を鍛えるトレーニングの1つです。ダンベルカールは、両手または片手にダンベルを持ち、肘を軸にして腕を曲げ伸ばしすることで筋肉に刺激を与えるトレーニングです。
基本的なダンベルカールでは、立った状態や座った状態、どちらでも実施できます。どちらの状態でも腰を反らすことなく、背筋をしっかり伸ばした姿勢を保つことが大切です。トレーニングを開始するときは、まず両腕を垂直に下げ、手のひらを前方に向けます。その状態からダンベルを持ち上げるように腕を曲げ、上腕二頭筋を収縮させます。その後、ゆっくりと元の位置に戻し、これを繰り返します。
動作中、肘の位置は動かさず、上腕部は静止したままにすることで、効果的に上腕二頭筋に刺激を与えられます。さらに、ダンベルを持ち上げる際や下げる際に速く動かすのではなく、ゆっくりとした動きで筋肉に十分な刺激を与えることを心がけると、効果的なトレーニングができます。
ダンベルカールは、上腕の筋肉の厚みや強さを増やしたい方に特におすすめです。ただし、重すぎるダンベルを使用して無理な動作をすると、肘や肩の怪我の原因となる場合があります。自分の力量に合った重さのダンベルを選び、正しいフォームで行うことが大切です。
ダンベルカールで鍛えられる部位で鍛えられる主な部位は、以下の通りです。
●上腕二頭筋
上腕二頭筋は、その名前の通り上腕の内側にある二つの筋束から成り立っています。肘の曲げ動作で使う筋肉です。ダンベルカールで行う腕を曲げる動作によって、上腕二頭筋に強い刺激が与えられます。
●上腕筋
上腕の前側に位置し、上腕骨の中央部から前腕の尺骨にかけて存在します。上腕二頭筋の直下にあり、多くの場合、上腕二頭筋によって部分的に覆われています。
●腕橈骨筋
腕橈骨筋(わんとうこつきん)は、前腕の筋肉の1つで、前腕の回外・回内に作用します。肘関節の周囲の中でも、最も長い筋です。
ダンベルカールと一口に言っても、そのやり方には種類が複数あります。以下では、初心者の方から筋トレ上級者の方まで行える、ダンベルカールのやり方を種類別に紹介します。
スタンディングダンベルカールは、立った姿勢で行うダンベルカールです。ダンベルさえあれば、お家でも簡単にできるので、初心者にも始めやすいトレーニングです。
1 | 足を肩幅に開き、まっすぐ立つ。 |
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2 | 両手に適切な重量のダンベルを持つ。 |
3 | 両腕を体の横に垂らし、手のひらを前方に向ける。 |
4 | 肘を軸にして、ダンベルをゆっくりと持ち上げ、上腕二頭筋をしっかりと収縮させる。(腕が曲がる際、手のひらは自分の方を向けたままに保つ) |
5 | 腕が最も曲がった状態(ダンベルが肩の近くまでくるポイント)で、一瞬停止し、筋肉の収縮をしっかりと感じる。 |
6 | ダンベルをゆっくりと元の位置に戻して、繰り返す。 |
背中や腰を使ってダンベルを持ち上げないように注意しましょう。すべての動作は腕の筋肉を中心に行います。
インクラインダンベルカールは、斜めにセットしたベンチを使用して行う上腕二頭筋のエクササイズです。ベンチを使うため、基本的にはトレーニングジムなどで行うトレーニングとなります。
1 | ベンチを約45度の角度にセットする。 |
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2 | ベンチに背中をしっかりとつけて仰向けになる。 |
3 | 両腕を体の横に垂らし、手のひらを前方に向ける。 |
4 | 両手に適切な重量のダンベルを持ち、腕を完全に伸ばしてベンチの両側に垂らす。この時、手のひらは前方に向ける。 |
5 | 以降同様(上腕二頭筋を収縮させる) |
背中はベンチにしっかりとつけたまま、腰を浮かせないようにしましょう。ベンチの角度によって上腕二頭筋の長頭部に深く働きかけることができ、一般的なダンベルカールよりも筋肉のストレッチ感が強まるのが特徴です。
ダンベルハンマーカールは、腕を内向き(手の甲を外側向き)にして行うダンベルカールです。ダンベルハンマーカールの名前の由来は、ダンベルをハンマーのように持つような握り方からきています。
1 | 足を肩幅に開き、まっすぐ立つ。 |
---|---|
2 | 両手に適切な重量のダンベルを持つ。 |
3 | 両腕を体の横に垂らし、手のひらを内側に向ける。 |
4 | 以降同様(上腕二頭筋を収縮させる) |
ダンベルハンマーカールは、腕橈骨筋に効くトレーニングなので、スタンディングダンベルカールと組み合わせて行うとよいでしょう。
オルタネイトダンベルカールは、片方の腕を交互に使ってダンベルカールをするトレーニングです。「オルタネイト(alternate)」には「交互に」といった意味があります。
トレーニングの流れはスタンディングダンベルカールと基本的に同じで、片腕を収縮して下した際に、反対の片腕を今度は収縮していきます。カール時に手を少し横にひねることで、上腕二頭筋により負荷をかけることが可能です。また、肘は体より前に出してトレーニングすることで、上腕二頭筋がより収縮しやすくなります。
オルタネイトダンベルカールでは、体が左右に大きく揺れやすいので注意してください。特に、重いダンベルを使用する際には体の回転の力を利用してしまいやすいので、フォームの正確さを意識することが大切です。
ダンベルコンセントレーションカールは、上腕二頭筋の中でも特に短頭部分(筋肉の山の部分)に集中的に働きかけるエクササイズです。「コンセントレーション(concentration)」の名前は、特定の筋部位に集中してトレーニングすることが由来となっています。
1 | ベンチに座り、足を広げて両膝を曲げる。 |
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2 | 一方の手にダンベルを持ち、その腕の肘を対応する膝の内側に置く。反対の手はベンチ上に置いてバランスを取る。 |
3 | ダンベルを持った腕を完全に伸ばして、開始位置をとる。 |
3 | 肘を固定したまま、ダンベルを持ち上げて上腕二頭筋をしっかりと収縮させる。この時、手のひらは自分の方に向ける。 |
4 | ダンベルを最高点まで持ち上げ、上腕二頭筋の収縮を感じる。 |
5 | ダンベルをゆっくりと元の位置に戻して、繰り返す。 |
ダンベルコンセントレーションカールは、椅子とダンベルさえあれば自宅でもできるトレーニングです。上腕二頭筋に特化して鍛えられることから、力こぶを作りたい人にもおすすめです。
肘の位置は固定して、動きは腕のみで行うようにしましょう。
ダンベルサイドカールは、上方向に持ち上げるのではなく、ダンベルを持つ腕と反対の胸の方向に持ち上げるようなダンベルカールです。上腕二頭筋の長頭部分に焦点を当てることができ、上腕筋と腕橈骨筋にも負荷をかけられます。
持ち上げる方向が異なるだけで、基本的な流れはスタンディングダンベルカールと同じです。
ダンベルドラッグカールは、ダンベルを持ち上げる際に、肘を後ろ側に引くダンベルカールです。肘を引く動作をいれることで、上腕二頭筋の外側を中心に、上腕筋・三角筋の後部も鍛えられます。
1 | 肩を後ろに引いた状態(肩甲骨を寄せ気味にした状態)で立ち、両手に適切な重量のダンベルを持つ。 |
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2 | 腕は伸ばして、手のひらが前方に向くようにする。 |
3 | 肘を固定し、腕を曲げ・肘を後方に引きながらダンベルを持ち上げる。 |
3 | 肘を固定したまま、ダンベルを持ち上げて上腕二頭筋をしっかりと収縮させる。この時、手のひらは自分の方に向ける。 |
4 | ダンベルを最高点まで持ち上げ、上腕二頭筋の収縮を感じる。 |
5 | ダンベルをゆっくりと元の位置に戻して、繰り返す。 |
ダンベルではなく、バーを使ったりスミスマシンを使ったりしても行えるトレーニングです。特にスミスマシンの場合は、軌道が垂直に固定されているので、バーベルの動きに注意する必要がなく、トレーニングがしやすくなります。
ダンベルカールには、基本的なスタンディングダンベルカールをはじめ、ダンベルコンセントレーションカール・ダンベルサイドカールなど、多岐にわたる種類があります。
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