ハンマーカールとは、ダンベルを縦に持って腕を上げ下げするトレーニングのことをいいます。腕の外側・内側の筋肉をバランスよく鍛えられるため、たくましい腕をつくりたい方におすすめのメニューです。筋トレをしている方の中には、ダンベルを活用して集中的に腕回りを鍛えたいという方もいるでしょう。
当記事では、ハンマーカールで鍛えられる部位や正しいやり方、効果的に体を鍛えるコツなどを紹介します。ダンベルを使った筋トレをしたいという方は必見です。
ハンマーカールとは、ダンベルカールの1つで、たくましい腕をつくるトレーニング種目です。「hummer=ハンマー」「curl=曲げる」が語源と考えられています。ダンベルをハンマーのように握って腕をカールさせる動きをハンマーカールと呼びます。ダンベルを縦に持ち、腕の上げ下げを繰り返すことが特徴です。
ダンベルを使ったトレーニングは、ダンベルの持ち方や動かし方によって鍛えられる部位が異なります。ハンマーカールは、複数の腕の筋肉を効率よく鍛えられます。
ハンマーカールの主な効果は、以下の通りです。
・太い前腕をつくれる
ハンマーカールは腕の内側の筋肉もバランスよく鍛えられるため、たくましい腕をつくりたい方におすすめのトレーニング方法です。特に前腕への負担が大きいトレーニングであるため、腕立て伏せより効率的に腕回りを肥大化できます。
・姿勢の改善に役立つ
腕の向きや肩の位置のずれは、姿勢を悪くする原因の1つです。ハンマーカールで腕や肩の位置を正すことで、猫背や巻き肩などの改善に役立ちます。また、腕全体の引き締め効果も期待できます。
ハンマーカールによる筋トレ効果を十分に高めるには、正しいフォームでトレーニングをすることが大切です。
ハンマーカールは、腕を太く見せたり引き締めたりするために必要な筋肉を鍛えられるトレーニングです。ハンマーカールを続けると、上腕二頭筋・上腕筋・腕橈骨筋を鍛えられます。
以下では、それぞれの筋肉の特徴とハンマーカールで鍛えられる理由を詳しく解説します。
上腕二頭筋は、上腕の力こぶ周辺の筋肉です。
上腕二頭筋は多関節筋と呼ばれ、肘と肩の2つの関節をまたぐことが特徴です。上腕前部分の外側につく「長頭」と内側につく「短頭」に分けられ、日常生活ではそれぞれの筋肉が必要に応じて働きます。
長頭・短頭の働きの違いは、下記の通りです。
長頭 |
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短頭 |
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上腕二頭筋は、体に向かってものを引き寄せたりドアノブを回したりする動作に使われています。上腕二頭筋は前腕を内側・外側にひねる動作によって鍛えられるため、ハンマーカールのトレーニングが適しています。
上腕筋は、上腕二頭筋の内側にある筋肉です。正面から見たとき、上腕筋は上腕二頭筋に隠れてほとんど見えません。
上腕筋は、上腕二頭筋と同様に肘関節を曲げる動作に使われます。上腕筋のボリュームが増えると、上腕二頭筋のボリュームも増えて腕がたくましくなる仕組みです。上腕部分を鍛えたい方は、ダンベルトレーニングをメニューに取り入れましょう。
上腕筋と上腕二頭筋の大きな違いは、筋肉のつき方にあります。上腕二頭筋は多関節筋であるのに対して、上腕筋は1つの関節をまたぐ単関節筋に分類されます。肘関節だけをまたぐため、前腕の向きを変えても上腕筋の収縮に大きな影響を与えません。
腕橈骨筋(わんとうこつきん)は、肘から手首にかけてついている筋肉で、前腕の大部分を占めます。前腕をたくましくするには腕橈骨筋を鍛えることがポイントです。
腕橈骨筋の主な働きは、肘関節を曲げる動作や手を内側に回す動作のサポートです。容器の蓋を開けるなどの日常動作、バッティングをしたりラケットを握ったりするなどのスポーツ動作に関わります。
腕橈骨筋の強化には、ダンベルを横に持つトレーニングより縦に持つハンマーカールのほうが適しています。
ハンマーカールの効果をより高めるには、正しいフォームでトレーニングをすることが大切です。
まずは、立った状態またはベンチ台に座った状態で背筋を伸ばして姿勢を整えましょう。立った状態でトレーニングするときは、足を肩幅に開きます。
ハンマーカールの正しいやり方は、下記の通りです。
1 | 手のひらが内側を向くようにダンベルを持つ |
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2 | ダンベルを持ち上げて肘が45度の角度になる位置でキープする |
3 | 1~2秒かけてゆっくりとダンベルを下げて腕を元の位置に戻す |
ハンマーカールの回数の目安は、1セット10~15回を3セットです。1セット置きに1分間程度の休憩時間を挟みます。
ダンベルを持ち上げるタイミングで息を吐き、下げるタイミングで息を吸いましょう。1回ごとに、筋肉が収縮・ストレッチされていることを感じながらトレーニングするのがポイントです。疲れてくると姿勢や呼吸のリズムが崩れやすくなるため、ターゲットとなる部位を意識して1回1回を丁寧にこなしましょう。
筋トレ初心者は、ダンベルの重量を「体重×0.05~0.1kg」に設定します。1セットごとに限界を感じる重さが理想的です。重いダンベルを選ぶと怪我のリスクが高くなるため、安全性にも配慮して自分に合った重量を選びましょう。
ハンマーカールで効果的に体を鍛えるには、いくつか意識するとよいポイントやコツがあります。イメージだけでトレーニングを始めると、十分な効果が得られなくなるため注意が必要です。
鍛えたい部位にしっかりアプローチできるように、ポイントとコツを押さえておきましょう。
ダンベルを持ち上げたり下げたりするときは、肘が動かないように体の真横で位置を固定するのが基本です。肘が動くと肩などの筋肉にも力が加わり、刺激が分散されます。肘が動くと腕の筋肉を効果的に鍛えられなくなるため注意しましょう。
どうしても肘の位置がずれてしまうときは、脇にタオルを挟むのがポイントです。タオルが落ちたりずれたりしないように気をつけることで、正しいフォームをキープしやすくなります。ハンマーカールに慣れるまでは、肘の位置を固定する感覚を覚えるために片手ずつトレーニングするのがおすすめです。
ダンベルの握り方によって、トレーニング効果は大きく変わります。ハンマーカールでは、親指の力を抜いてダンベルを握ることがポイントです。親指以外の4本の指でダンベルを握り、親指には力を入れずに持ちます。親指に力が入ると前腕筋に過度な負荷がかかるため注意しましょう。
また、ダンベルの握りこみが不十分だと手首が負けてしまいます。無理のない重量のダンベルを、しっかり握りこんだ状態でトレーニングすることが重要です。
ダンベルを持ち上げるときは、膝や腰の反動を利用せずに腕の筋肉だけで引き寄せるように力を加えます。反動をつけると腕の筋肉に適切な負荷がかからなくなるだけでなく、勢いが原因で筋肉にダメージを与えてしまう可能性があります。怪我をしないためにも、ゆっくり丁寧にダンベルを持ち上げましょう。
どうしても反動をつけてしまう場合は、膝立ちの姿勢でのトレーニングが効果的です。膝立ちになると膝や腰の反動を使えなくなるため、腕の力だけでダンベルを持ち上げられます。
ハンマーカールは上腕二頭筋や腕橈骨筋など腕回りの筋肉を集中的に鍛え、たくましい腕をつくるのに適したトレーニング方法の1つです。ハンマーカールの効果をより高めるには、正しいやり方やコツを押さえた上で、腕の筋肉に適度な負荷をかけることがポイントです。
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