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スクワットの正しいやり方は?スクワットの効果と注意点も解説

スクワットは下半身の筋肉や体幹を鍛えたいときに効果的なトレーニングです。しかし、スクワットは正しいフォームで行わないと効果が弱まるだけでなく、最悪の場合怪我につながることもあるため注意が必要です。

当記事ではスクワットの効果とともに、正しいやり方と注意点について解説します。初心者向けのスクワットから、重点的に鍛えたい筋肉がある人、さらに負荷を強くしたい人に向けたスクワットのやり方もあるため、自分で難易度を選び実践しましょう。

スクワットの正しいやり方は?スクワットの効果と注意点も解説

1.スクワットとは?

スクワットとは主に下半身を鍛える運動で、初心者でも始めやすいのが特徴のトレーニングです。ジムのトレーニング器具やマシン、広い場所を必要としないため、場所を選ばず気軽に始められます。ここでは、スクワットで効かせられる筋肉の部位と効果について詳しく紹介します。

1-1.スクワットで鍛えられる場所

スクワットの効果が表れやすいのは、大臀筋、大腿四頭筋、ヒラメ筋です。以下では筋肉の位置と働きを解説します。

・大臀筋

大臀筋とはお尻全体の大きな筋肉のことで、脚の動きに影響する重要な筋肉です。大臀筋を鍛えると、ヒップアップや脂肪燃焼効果が期待できます。

・大腿四頭筋

太もも前部に位置する「大腿直筋」「外側広筋」「内側広筋」「中間広筋」の4つからなる部位を大腿四頭筋と言います。走る・跳ぶ・歩くといった動きを担います。

・ヒラメ筋

膝からアキレス腱にかけてついている筋肉のうち、外側頭がヒラメ筋です。走る・跳ぶに加えて、かかとをあげる動作でも動く筋肉で、鍛えるとふくらはぎが引き締まります。

スクワットは、主にお尻・脚の筋肉に対して負荷をかけられます。広範囲に及ぶ大きな筋肉を効率的に鍛えられるトレーニングと言えるでしょう。

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1-2.スクワットの効果

スクワットには、大きく分けて3つの効果があります。

・体幹が鍛えられる

スクワットの動きは、お腹も鍛えられるため、体幹にも効果的です。正しい姿勢をキープするときや上下運動を行ったとき、インナーマッスルに力が入り、体幹をトレーニングできます。

・基礎代謝が上がる

トレーニングにより筋肉量が増えると基礎代謝が上がり、体脂肪が燃えやすく太りにくい体になります。

・血流がよくなる

第二の心臓と言われるふくらはぎを鍛えたり、しゃがむ動作を行ったりすることで血流やリンパの流れがよくなります。その結果、むくみや冷えが改善にもつながります。

さらに、ゆっくり時間をかけて行うことで有酸素運動の効果も得られるため、痩せやすい体作りや冷え改善などの健康・美容目的としてもスクワットはおすすめです。

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2.効果的なスクワットのやり方

スクワットはバリエーションが豊富で、鍛えたい部位や目的に合わせたトレーニングが可能です。スクワット初心者はノーマルなスクワットから始め、慣れてきたら他のスクワットを試したり回数を増やしたりするとよいでしょう。

以下では、基本スクワットを入れた4種類のスクワットとトレーニング方法を紹介します。

2-1.ノーマルスクワット

ノーマルスクワットは、筋トレ初心者におすすめの基本形です。お尻・太ももの筋力アップを狙えます。

【ノーマルスクワットのやり方】

  • 1.足を肩幅くらいに開き、爪先は少し外側に向ける
  • 2.息を吸いながら、お尻を突き出すように腰を落とす
  • 3.膝が90度に曲がったところでキープする
  • 4.息を吐きながら、膝を軽く曲げた状態まで立ち上がる

腰を落とす際、膝が爪先より前に出ないようにしましょう。また膝が内側に入ると関節に負荷がかかって膝を痛める可能性があるため、注意が必要です。

セット数は、10回を1セットとして3セットを目安に行い、2〜3か月継続して慣れてきたら1セットを15回程へと増やしてみましょう。

2-2.ワイドスタンススクワット

ワイドスタンススクワットは、特に太もも内側にある内転筋が鍛えられ、きれいな太ももを目指せます。また、ノーマルスクワットより膝への負担を減らせるのが特徴です。

【ワイドスタンススクワットのやり方】

  • 1.足幅は肩幅よりも広く開き、爪先は外へ45度に向ける
  • 2.背筋を伸ばしたまま膝を曲げて腰を落としていく
  • 3.膝が90度になったら止め、元の状態に戻す

手は胸の前で組むか体の正面に伸ばし、床と平行になるようにします。体をゆっくり下げて素早く上げるのがポイントです。

2-3.ブルガリアンスクワット

ブルガリアンスクワットは片足で行うスクワットで、カロリー消費が大きく、高いダイエット効果が期待できます。太もも全体と大臀筋が鍛えられることでヒップアップにもつながるスクワットです。

【ブルガリアンスクワットのやり方】

  • 1.後ろ向きで椅子やベンチの60~90cm前に立って、右足の甲を椅子に乗せる
  • 2.膝が爪先より前に出ないように注意しながら、左膝が90度になるまで腰を落とす
  • 3.元の体勢に戻り、左右10回ずつを1セットとして行う

腰を落とした状態で2秒キープしてから元の体勢に戻ると、より負荷を高められます。腰や背中はまっすぐ伸ばして行いましょう。

2-4.バーベルスクワット

バーベルによるウエイトトレーニングと組み合わせてスクワットを行うと、下半身全体への効果をさらに高められます。正しいフォームを覚え、自重トレーニングで十分な筋力がついたら、器具を用いた本格的なトレーニングに挑戦しましょう。

【バーベルスクワットのやり方】

  • 1.肩幅よりも広めの手幅でバーベルを持ち、肩に乗せる
  • 2.足は肩幅に開き、バーベルの真下に土踏まずがくるようにフォームを整える
  • 3.胸を張り、太ももと地面が平行になるまで腰を落としたら元の体勢に戻す

バーベルスクワットをする前は必ず準備運動をし、背中が丸まらないように注意することが大切です。

3.スクワットを行う際の注意点

スクワットは正しいやり方で行わないと腰や膝を痛めてしまう可能性があります。スクワットをより安全で効果的に行えるよう、トレーニングするときに意識すべきポイントを紹介します。

3-1.正しいフォームを意識する

スクワットはシンプルな動きのため、続けて行っているとフォームが崩れてしまうこともあります。スクワットを行うときは常に正しいフォームを意識し、下記のような間違ったフォームにならないよう注意しましょう。

  • 膝が爪先より前に出ている
  • お尻が床に触れそうになるまで腰を落とす
  • 前かがみになっている
  • 腰が反りすぎている
  • 膝が内側に入っている

間違ったフォームでスクワットを行うと、膝や腰、関節を痛めたり下半身の筋肉に正しく鍛えられなかったりします。背筋をまっすぐに伸ばし、腹筋に力を入れつつ、お尻を後ろに引くイメージで腰を落とすのが正しいフォームです。

また、かかとが浮くと負荷が弱くなってしまうため、足がしっかりと床につくよう、トレーニングシューズを履いてスクワットをするのもおすすめです。うまくできない場合は、ストレッチをして下半身の関節をほぐしてから行いましょう。

3-2.意識して呼吸をする

スクワットの効果が出ない理由として、正しく呼吸が行えていない可能性もあります。以下のような呼吸になっていないか確認しましょう。

  • 息が止まっている
  • 息を吐いてばかりいる
  • 腰を落とすときに息を吐いている

トレーニング中は、力を入れようとして呼吸が止まりやすい傾向にある上、息が上がってきちんと呼吸ができなくなってしまうこともあります。正しく呼吸しないと筋肉へ適切な負荷もかからなくなるだけでなく酸欠や怪我のリスクが高まるため、意識して呼吸をしましょう。

筋肉が伸びるときに息を吸って、縮むときに息を吐くのが基本の呼吸法です。スクワットの場合は、腰を下ろすときに息を吸い、元の体勢に戻るときに息を吐きましょう。体内に必要な酸素を取り入れられることで、トレーニング効果を最大限引き出せます。

まとめ

スクワットは下半身を鍛えるトレーニングで、主に大臀筋や大腿四頭筋、ヒラメ筋などを鍛えられます。筋トレ初心者はノーマルなスクワットを10回×3セット行い、慣れてきたら回数やセット数を増やして負荷をかけましょう。また、ワイドスタンススクワットやブルガリアンスクワットなど、さらに負荷のかかる体勢で行うスクワットもおすすめです。

スクワットを続け、もっと本格的に体を鍛えたいと思ったときは、ジムの利用を検討してみましょう。下半身への効果がさらに期待できる、バーベルを用いたスクワットなど、トレーニングの選択肢が大きく広がります。

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