デジタル化や働き方改革の推進によってテレワークが普及する近年、運動不足の解消やダイエットを目的にトレーニングジム・スポーツジムに通い始める方が増加傾向にあります。
ジムでの継続的な運動は健康維持や減量のほか、ストレスの解消にも効果的とされています。なかには、「日々のストレス発散のためにジムに通っている」という方もいます。
そこで今回は、ストレスの概要と運動との関係から、ジムでの運動がストレス解消に効果的な理由、ストレス解消法におすすめの運動、運動時のポイントまで詳しく紹介します。日々の仕事や学業、人間関係などでストレスが溜まっているという方は、ぜひご覧ください。
そもそもストレスとは、外部からの刺激によって起こる身体反応を指します。
ストレスの語源には諸説ありますが、外側からの圧力によって生じた「物体の歪み」を表す物理学用語に由来しているという説が濃厚です。この物理学用語から転じて、心理学・医学分野ではストレスの要因となる外的刺激を「ストレッサー」、そしてストレッサーによる不安や緊張、怒りといった身体反応を「ストレス反応」と呼ぶようになりました。
現代において一般的に用いられるストレスという言葉には、この「ストレッサー」と「ストレス反応」の両方の意味が含まれています。
現代社会はストレス社会とも呼ばれており、性別や年齢を問わず誰もがストレスを感じやすくなっています。人間にとってストレスは、メンタルヘルスに大きな影響を及ぼします。
メンタルヘルスと運動には密接な関係があり、運動がストレスの解消に役立つとも言われています。ストレスと運動の関係を知るためには、「セロトニン」の理解が欠かせません。
基本的に人間は、運動をすることによって脳内にセロトニンという神経伝達物質が自然に生成されます。セロトニンとは、脳の情報伝達のバランスを整えるという作用をもったホルモンです。ほかの神経伝達物質のコントロールや、精神を安定させる働きをします。
セロトニンが増えるとリラックス効果も得られることから、「幸せホルモン」「幸福ホルモン」とも呼ばれています。日常的な運動によってセロトニンが安定的に供給されれば、ストレスを溜めにくい精神状態の維持にもつながるでしょう。
前述の通り、運動にはストレス発散効果が期待できます。とはいえ、「いつでも運動を行える環境」に誰もがいるわけではありません。運動が心身の健康維持に効果的であることを分かっていても、「自宅などの生活圏内に運動できるスペースがない」「運動時間をつくるのが億劫」という理由でなかなか行動に移せない方も多いでしょう。
そのような方は、ジム利用がおすすめです。ジムにはランニングマシンをはじめとした専用マシンが複数設置されており、自分のレベルに合った運動を効率よく行えるようになります。
基本的にジムは利用料金を支払って通うこととなります。そのため、自ずと「せっかくお金を払っているならしっかり通わなければ」という考え方ができ、運動時間を確保しやすくなるでしょう。
加えて、ジムではストレスの要因となる仕事や家庭から離れた「自分だけの空間」を過ごせます。刺激のない環境に身を置くことで精神に落ち着きを取り戻せるほか、運動に対するモチベーションもアップします。
また、グループレッスンを提供するジムでは、トレーニング仲間との新たな出会いも増やせます。仲間とともに楽しみながら運動したい方や人と関わることで気分が高まる方の場合は、さらなるストレスの発散につながるでしょう。
健康維持やストレスの解消には、適度な運動を継続的に行うことが大切です。
ここからは、ストレス解消におすすめのトレーニングメニューを3つ紹介します。すべてジムでできるほか、運動が苦手な方も簡単に取り組めるもののみをピックアップしているため、ぜひチャレンジしてみてはいかがでしょうか。
筋トレとは、「筋力トレーニング」の略称であり、骨格筋や持久力の維持・向上を目的としたトレーニングの総称です。セロトニンの分泌を活性化させる働きがあり、日頃のストレス解消には非常におすすめと言えます。
また、筋トレには自分の体重を負荷として利用する「自重トレーニング」と、マシンやダンベルなどの重りを負荷として利用する「ウエイトトレーニング」の2種類があります。
いずれの種類も運動レベルに応じたさまざまな筋トレメニューがありますが、ストレス解消には「ベンチプレス」「スクワット」「デッドリフト」のBIG3(ビッグスリー)と呼ばれるメニューが特におすすめです。
これら3種目は数あるメニューのなかでも特に効率よく全身の筋肉を鍛えられるだけでなく、性別や運動レベルに関係なくチャレンジしやすくなっています。
ほとんどのジムにはランニングマシンが設置されており、ウォーキングやジョギングといった基本的な有酸素運動(長時間継続して行う運動)が行えるようになっています。
ジムでのウォーキングやジョギングがストレス解消に効果的な理由として、運動によってセロトニンが分泌されることや、リラックス効果が得られることが挙げられます。
ウォーキングやジョギングは屋外でも十分に行えますが、人や車、虫が多かったり屋外ならではの雑音が気になったりして集中できないケースも多々あるでしょう。しかし、ジム内は比較的静かで外的な影響を受けにくい環境となっており、落ち着いて運動に集中できます。イヤホンで好きな音楽を聴きながらぼーっと歩く時間は、心の休息時間にもなるでしょう。
また、負担の少ないウォーキングや軽いジョギング中には、自分の悩みや考えを頭の中で整理する時間もつくれます。健康の維持やストレスの解消とともにリラックス効果も得られるウォーキングやジョギングは、まさに「一石三鳥」の運動と言えるでしょう。
ストレッチやヨガも、ストレスの解消に大きく役立つ運動です。多くのジムには、ストレッチやヨガのできるスペースが設置されています。
ストレッチには、「動的ストレッチ」と「静的ストレッチ」の2種類があります。動的ストレッチはケガのリスクを軽減し、運動パフォーマンスを向上させる効果があるため、主にジムでの運動前に行うことが推奨されています。
一方の静的ストレッチは柔軟性の向上や疲労回復の促進につながるもので、主に運動後に行われるストレッチです。副交感神経が刺激されやすく、リラックス効果をもたらすとされています。睡眠の質向上にも寄与します。
また、ヨガにもいくつかの種類がありますが、なかでも心身のリラックスを目的とした「リラックスヨガ」は特におすすめのストレス発散方法です。腹式呼吸を意識して体を大きく、ゆっくりと動かすことによって心身の緊張感が和らぎ、リラックスした状態を保てます。
ストレス解消目的にジム通いをする場合は、「気持ちがよい」「楽しい」と感じる程度に運動を続けることが大切です。無理をするとジムでの運動がかえってストレスとなる可能性もあるため、前向きな気持ちで通えるように工夫しましょう。
そこで最後に、運動不足やストレスの解消を目的にジム通いをする際のポイントを3つ紹介します。
前向きな気持ちでジム通いを続けるためには、自分に合った頻度で通うことが大切です。
ジムに通う頻度は、週2~3回程度が目安とされています。休養日を適度にはさむことで、疲労の蓄積を予防できたり超回復を意識したローテーションがしやすくなったりするほか、ジム通いのモチベーションを維持することにもつながります。
しかし、週2~3回の頻度はあくまでも目安であり、ライフスタイルや身体状態によっては、1~2日しか行けない週もあるでしょう。こうした場合は、1回の運動時間・運動量を増やすなど柔軟に分割することをおすすめします。
ストレスの解消を目的にジム通いを始める場合は、負荷の少ない軽めの運動からチャレンジすることが大切です。最初から無理をして負荷の強い運動を始めると、かえってストレスや疲労を感じてしまう可能性があります。
ストレスの解消や減量、筋力アップなど、運動はどのような目的であっても「継続」が重要です。負荷の強い運動を一度行うよりも、負荷の少ない運動を1か月間行うほうが効果は期待できます。ジムの通い始めは「自分でもできそう」と感じた簡単なトレーニングから行い、慣れとともにレベルやウエイトを徐々に上げていくようにしましょう。
ジムでの運動によるストレス解消効果をより高めたいのであれば、食事や休養にも配慮が必要です。
運動をすると、当然ながら体内のエネルギーが消費されます。消費したエネルギーを食事で補給しなければ体内のエネルギーが不足し、疲労を感じやすくなったり集中力が減少したりして、かえってストレスを感じやすくなります。筋トレ効果を無駄にしてしまわないためにも、栄養バランスの整った食事を日々摂取するようにしましょう。
また、運動・日常生活活動を含む身体活動中は、常にエネルギーが消費されています。たとえ食事に配慮していても十分な休養をとっていなければ、ストレスを緩和させられるほどのエネルギー量を維持することができません。
心身ともに回復していないままジムに通うことで、さらに疲労が蓄積したりモチベーションが低下したりする可能性もあるでしょう。そのため、運動前後にはゆっくりと湯船に浸かったり好きな音楽を聴きながらぼーっと寝転んだりして、短時間の休養をとることが大切です。
ストレスとは、外部からの刺激によって起こる身体反応のことです。メンタルヘルスと運動には密接な関係があり、運動をすることでストレスが解消・軽減するとも言われています。日々の学業や仕事、家庭でストレスや疲労が溜まっている方は、落ち着いた環境で運動できるトレーニングジムに通うことをおすすめします。
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